
子育ては昔から多くの親が頭を悩ましてきたテーマです。
子どもに関わる仕事を20年以上続けることで見えてきたことがあります。
自分がここに書くことが、子育てで悩んだり、苦しんだりしている人を少しでも元気にすることができれば幸いです。
子育ては子どもとの距離の取り方に大きなポイントがあります。子どもたちの問題行動は、距離が近すぎるか、遠すぎるかのいずれかが関わっている場合が多いと思います。
近すぎる場合は親子間の依存がうまれ、周りの人との人間関係にかげを落とすことになります。嫁姑問題がわかりやすい例かと思います。
特に母子の分離ができないと、社会生活に困難をかかえてしまうこともあります。ただ母子分離が難しいのはお母さんの生い立ちも関係している場合もあり、お母さんを責めても解決するわけではありません。
遠すぎる場合は、愛着の不足が積み重なり、友達や恋人、アルコールなどへの依存で、愛着の不足を補うことになります。
小さいときに親に甘えられなかった子どもは、友達、恋人の独占欲、束縛が強かったり、周りへの承認欲求が強かったりします。
また複数の異性と関係をもつことで、愛着の穴を埋めようとする人もいます。
距離を取りすぎる親は愛情が不足しているのかというと、そういうわけではない場合が多いと思います。
仕事で子どもの相手ができない、親自身も自分の親との関わりが少なくモデルがない、などいろいろな理由がありそうです。
親子の距離は子どもが周りの人とどのように関係をつくるのかに大きく関わっています。子どもとの距離がいい塩梅かふりかえることができるといいかもしれません。
子育てがうまくいかないときに、一番やってはいけないのは、誰かを悪者にすることです。
子育てがうまくいかないときに、夫婦間で責任の押し付け合い、周りの親戚からの叱責があると、子どもたちはより苦しい方向にすすみます。
ひとり親で、全部自分が悪いと自分を責めることも子どもの元気を減らすことになります。
子どもを育てることは簡単ではありません。行き詰まったらぜひ周りに相談できる人をつくりましょう。
乳児 肌を離さない
幼児 手を離さない
小中学生 目を離さない
高校、大学生 心を離さない